2021年度 演習I(ゼミ)の選考関連情報

尾田ゼミの選考関連情報まとめページです。ゼミの情報は下記のようなメディアがあり、そのうち当ゼミの提供するものは以下の通りです。

  • 教員より
    • 募集要項(本ページ下部に転載)
    • 公開ゼミ → 実施しません。
    • 説明動画(2021/04/24upしました)
  • 学生主体の各種情報
    • 紹介動画 → ありません。
    • ゼミ紹介冊子(本ページ下部に転載)
    • ブース → 5/5参加します、5/8オンラインは実施しません

このページの更新情報

2021年5月25日 選考結果についての雑感をアップ

2021年4月28日 選考方法(面接)について訂正。

2021年4月24日 Youtubeに説明動画をアップ。

2021年4月23日 公開。とりあえず募集要項とゼミ紹介冊子を転載した。

選考結果についての雑感

第1次選考で29名の応募があり、15名を選出しました。第2次、第3次選考は実施しません。

募集要項の文章からマーケティングという用語を極力外し(よく読まずにパターン認識で飛び込んでくる学生を除外)、内容もややきつめの表現に変更したりしたのですが、応募人数を減らせませんでした。1年生の経営入門を担当しているのでやむをえない部分はあるのですが、選外となってしまう方を多くだしてしまう結果となり申し訳なく思っています。学部全体を見渡しても、一部ゼミへの応募集中が生じているようです。

GPAと書類(自己紹介200字、志望動機400字)を用いて選考を行いました。昨年度までは全然知らない学生だらけだったので書類オンリーの評価だったのに対して、今年からは1年次の受講経験を踏まえて応募してきている学生が増えたため、私的情報(僕がアクセス可能な成績や受講態度に関する記憶など)も制限せず用いています(面倒なのであまり詳しくは調べていませんが)。

GPA上位5名(3.4over)については書類でのミスマッチも感じられなかったので、その努力を高く評価し全員を受け入れることにしました。逆に、GPA記載の無い学生については、原則として形式不備として扱いました。

GPAは知性の代理変数というよりも、勤勉性の代理変数として解釈しています。個人の予習が多くなるので、僕がどうこう言わなくても努力水準をキープする人が一定数いることが重要だと考えているからです。5名とか3.4の水準に意味はないです(きりがよかっただけ)。1個上の学年も相当勤勉な雰囲気があると思ってみているのですが、GPA3.4以上の人数でいうと1個上の学年が2名/12名(1年終了時累積)であったのに対して、今年は5名/15名なので、これは応募者セグメントが変わったのか、遠隔授業になり成績評価方法の変更にともなってGPAが全体的にインフレしているのかは僕には判断がつかないところです。

残りのメンバーについては、GPAの値にこだわらずに書類を優先材料として、内容的ミスマッチや表現のまずさ、文章内の矛盾、解釈不能などを減点評価としています。高評価としたものについては公開しませんが(来年度以降ハックされると嫌なので)、努力している内容の多様性(部活だとか語学だとか)も若干考慮しています。一応結果決定後にGPAを確認しましたが差はないとおもいます。GPA3.0-3.39の範囲でin6名out6名でした。

基礎演習の受講者など書類以外の情報を僕が保持している場合の判断がなかなか難しかった(率直にいって全員どこかしら減点評価になる記憶はあるので)のですが、このカテゴリに関しては、選外とした人の方が一般的な評価が高い部分もあります。

最後の数人を決める際には多様性や集団内での機能、僕が許容できる手間の量や種類などを優先しているので、単純な評価の高低とは違うところがあります。先に勤勉性の高い人達で規範のベースを作って、そこに攪乱要因をいれるような作業イメージなので、ボーダーラインでは無個性な内容だと不利かもしれません。

正確な性別情報は保持していない状態で選考しているのですが(氏名からの類推はできるが毎年不正確)、成績と作文という評価方法はどちらで評価しても女子学生が有利になりがち(男子の作文のまずさが目立つ)で、これに関しては悩むところではあるのですが、調整すべき理由にしても手段にしても決定打にかけるので、特に調整はしていません。

選考方法

(1) 自己紹介(200字以内)
(2) ゼミを希望する理由(400字以内)
(3) 教員任意課題(なし)ただし(1)の欄に、1年次総取得単位数と累積GPAを記載して下さい。面接時にも同内容を確認します。

(1)、(2)はK-SMAPYIIのアンケート機能で提出になります。

例年当ゼミは書類のみで選考していましたが、今年は全ゼミ?面接実施のようです。
(2021/04/28訂正 面接は必須ではないようなので、書類だけで選考するかもしれません)

5/3(月)-5/15(土) 公開ゼミ(尾田ゼミは実施しません)

5/5(水)(学生委員会)個別ブース(尾田ゼミ参加)、5/8 オンラインブース(尾田ゼミ参加なし)

5/17(土)-5/21(水) 応募期間 

5/25(火)-5/31(月) 1次選考 (尾田ゼミは面接するとしたら5/25(火)を予定。)

6/3(木) 合否発表 

(以下、2次選考、3次選考と続く)

募集要項

人数構成

3年16名(男11、女5) 4年12名(男3、女9)

重要な変更点:今までは当ゼミは12名をベースに考えていましたが、卒論の必修化にともないなるべく多くの学生にゼミに所属してもらうことが学部としての方針となっています。今年からは尾田のゼミも当初15-17名→3年次編入を合わせて20名程度を予定しています。

(1) テーマ

ビジネス・エコシステムの理解とオウンド・メディア作成実践

(2) キーワード

経営戦略論 調査法 企業分析 業界分析 因果関係 研究方法

プラットフォーム・ビジネス 広報 PR 作文 編集 

(3) ゼミの進め方(合宿など正課授業以外を含む)

基礎トレーニング(2年後期→3年前期)

2年次はユニクロの創業者、柳井正の著作をとりあげ、マーケティング分析や財務諸表分析、他企業との戦略比較等を行います。比較的みなさんにとって身近な企業ではありますが、大ヒットしたのは皆さんが生まれる前のことであり、ユニクロがどのように成長してきたのかについては知らない部分が多いかもしれません。歴史的経緯の確認の後は、各種情報収集方法やプレゼンテーション、リポート執筆方法の学習など、基礎的な手法を一通り練習します。

3年次前期は,研究方法論についての輪読と、社会科学の学術的な本(できれば経営学以外の本)の輪読を行います。社会科学は、社会についての因果的連関を読み解いていく作業です。その基本的な考え方を学び、経営学であっても他の社会科学であってもやることは学術的な手順としてはそんなに違いがないのだということを学びます。

ビジネス・エコシステムについての検討(3年後期 → 4年前期)

最初の1年は、尾田が学術的ないし実践的な見地から指導をするのがメインであるのに対して、次の1年間(3年後期と4年前期)はマーケットから学ぶということに重きを置いた内容になります。

具体的には、ビジネス・エコシステムについての輪読とオウンド・メディア作成の実習を行います。

ビジネス・エコシステムとは,多数の企業が参画して,お互いに利益になる共生関係を築いている状態のことをいいます。例えば,AmazonのウェブサイトではAmazonだけでなくいろいろな業者が自分たちの商品(古本など)を販売しています。古本業者は自分の品物を売らせてもらう代わりにAmazonに一定の手数料を納めます。新品だけでなく古本も集まることで,Amazonの品揃えはますます良くなり,多くの消費者を集めることができます。あるいは,皆さんが日頃見ているYoutubeでは多数のユーチューバーが動画をアップロードし,動画の冒頭や途中には様々な広告主が広告をだしています。広告収入はYoutubeの収入となるだけでなく,ユーチューバーにも分配されます。

このように,現代のビジネスでは,GoogleやAmazonといった巨大企業の提供する「プラットフォーム」に多数の企業や個人が参画し,お互いの利益になる共生関係を形成しています。このような企業間関係のことをビジネス・エコシステムと呼びます。このビジネス・エコシステムやプラットフォーム経済について,本の輪読と実習を通じて深く学んでいきます。

Googleを中心とするビジネス・エコシステムの仕組みを学ぶために,輪読の他に、実際にインターネットに文章をアップロードして,ウェブサイトを作成し、アクセス解析を行います(最近のビジネス用語では,オウンド・メディアやコンテンツ・マーケティングとよばれる内容になります)。

この作業を通じて、自分の持てる知識や労力で、世の中に対してどういった付加価値を提案できるだろうかということを皆さんには考えてもらいます。実は、就職したとしても、自分が社会に対して提供している価値について真剣に向き合う機会はそれほど多くはありません。高度に分業された組織に雇用され、毎月のお給料がそれなりに保証されている状況では、自分が他者や社会に何を提供して生きているのか、真剣に考えずとも生きていけます。しかし、自分の生き方を自由にデザインしたいと考えたとき、自分のやりたいこと・得意なこと・好きなこと、そういった事柄と市場がそれをどう評価するかということとの間の折り合いをつけていかないといけない。市場を先生とし、市場から学びながらも、それだけを価値観とするのではなく、市場に関与し、自分の主体性をどう提案し設計していくか。これは教員が理屈で教えられない実地訓練の必要な部分なのだと思います。

卒論(4年後期、詳細未定)

卒論は4年生の夏休みから後期にかけて、短期集中で行います。これまでの学習と内容的な変化はさほどありませんが、手続き的な作法や形式要件、日本語の書き方の要件が厳しくなります。

指導スタイルについての補足説明

本学年は全員が尾田のオンデマンド授業を受けて僕のことを知っていると思いますが、双方向的なコミュニケーションでの僕の指導スタイルについて若干補足します。前職でお世話になったある先生は僕の指導を「詰め将棋のよう」と表現されていました。その先生の意図を僕が正確に理解しているわけではありませんが、おそらく①事業の状況や戦略、あるいは分析手順における「場合分けや数え上げ」の要素、②一手一手論理をなるべく飛躍させずにその間を詰めていく要素、③それらの結果、学生に言い逃れを許さないという意味での「詰める」要素というところなのだと思います。なんとなくのノリと勢いでは許してもらえないという意味ではきついと思いますし、逆に、学生がわからないところを腑分けするようなフェーズでは、僕の表現の精度や解像度を上げていく識別技法は皆さんの深い理解にも繋がろうかと思います。

(4) 卒業論文以外で論文などを課す場合の詳細(枚数や時期など)

 演習I(2年生)の年度末には4000字以上のレポートを書いてもらう予定です。3年次も輪読のレジュメや、レポート作成、ウェブサイト記事執筆など、絶えず何かしらの文章を日常的に書いたり直したりすることになるので,文章を書くのが嫌いな人には向いていないと思います。

(5) 先輩たちの主な就職先と傾向

 今回が3期生の募集になりますので,まだ卒業した先輩はいません。

(6) 教員について(自己紹介等)

1984年兵庫県神戸市生まれ。2007年一橋大学商学部卒業,2013年一橋大学大学院博士後期課程修了,博士(商学)。一橋大学イノベーション研究センター特任助手,東北学院大学経営学部准教授を経て,2020年度より現職。本学における主な担当科目は「経営組織」ですが,ゼミの内容は組織論と関係ないことが多くなると思います。ただし,ゼミ生の関心に応じて戦略論・組織論・イノベーション論あたりのトピックには対応可能です。

(7) その他

  • 合宿等は予定していません。懇親会も当面予定していません。
  • 本ゼミは学年別に実施し、学年を越えた交流は少ない予定です。1コマ90分で終えます。
  • 選考に際しては、取得総単位数と累積GPAを確認します。

ゼミ紹介冊子の原稿(学生より)

【ゼミ名】尾田基ゼミ
【研究テーマ】経営分析(2年次)、コンテンツマーケティング(3年次)

1. ゼミ生から見たゼミの特徴

  • ひと言でいうと
    • 少人数のゼミで、グループワークが多い(今年度からは人数は大幅に増える予定です)
    • 自分のやりたいことを探せる、追求できる。
    • 企業の情報収集や分析を行い、プレゼン力が身につく。
    • 毎回課題がしっかりめにあるため、ゼミでの学びを深めたい人におすすめです。
    • 広く学ぶことができる。
  • ゼミ生について思うこと(各学年別開講のため、代ごとに雰囲気は異なります)
    • 4年生
      • コロナウイルスの影響で、食事や授業外での交流はありませんでしたが、一緒に課題をやる中で仲良くなれるゼミです。
      • 誰とグループになっても楽しくワークができる自信があるぐらい、みんな仲が良いです。
      • ふざける時はふざける部分もあります。
    • 3年生
      • 全員が自分の仕事をノルマ以上にこなしてくるという真面目な部分があります(3年生は「真面目」という感想が多かったです)。
      • 積極的に分け隔てなく話しかけてくれる明るくてあたたかい人が多いため、編入生でもアウェイ感がないゼミです。
  • 先生について思うこと
    • 先生は一見シャイそうですが、いろいろなことを知っていて面白い方だと思います。
    • 先生は、講義の時とTwitterとのギャップを楽しめます。
    • ゼミ生の考えを踏まえたうえで違った視点を提案してくれたり、的確なアドバイスをくれたりするためとても頼りになります。
    • ゼミ生のふざける姿を優しい眼差しで受け入れてくれます。

2.ゼミの志望動機

 将来的にWebマーケティング関連の職業に就きたくてこのゼミに入った人や、将来の展望とは関係なく、テーマに惹かれて入った人など志望動機は様々です。また、ゼミ自体のウエイトがさほど重くないため、自分の興味のあることにも熱中できるという理由で入った人もいます。中には、先生がSNSを駆使した内容を扱うことから興味を持ちゼミに入った人もいます。

3.ゼミの各学年の学習内容・学び方(年間スケジュールがわかるように)

  • 2年後期:グループワーク(基本的な経営分析(マーケティング戦略、財務分析、レポーティング)
  • 3年前期:輪読(研究方法論、経営学以外の本を読む)
  • 3年後期:輪読+グループワーク(プロジェクト)
  • 4年:個人ワーク(作文練習→卒論)
  • 課外行事は特になし

4.年間予算

教科書代、各学期3000円ぐらい

5.歴代の卒論のテーマ例

卒論無しのゼミでした。

6.自由記述

ゼミに入ってできるようになったこと、考え方が変わったことについてゼミ生に聞きました(『のびのび経済』の報告からも再掲)。

  • 初めてのゼミで緊張したが、zoomにてチームで行動することが多かったので慣れた。また片対数グラフなどExcelの使い方もわからなかったがここでExcelの使い方を他のゼミ生に教えてもらってだいぶ使い方がわかるようになった。
  • 学んでから改めてサイゼリヤの店舗に足を運んだ時、今までと違う視点でお店を見て、こういう戦略をとっているからこういうシステムになっているのか、と色んな所に興味を持ちながらお店を味わう事が出来て面白かった。
  • 本を読む際、これまであまり論理的な矛盾だったりを見るということをしていなかったのだが、一見ちゃんとした本でも理論が矛盾していたり、因果関係が成り立っていないのだなと分かった。
  • 人生で読んだ冊数をこの半年で上回りました。神です。
  • 大量のデータを前に右往左往しています。Excelの能力をもっとあげようと思いました。
  • (Excelで)コントロールシフト→↓で範囲選択する技を身に着けました。
  • 尾田ゼミではSlackというアプリを用いて全員で情報を共有しているため、slackを使うインターンがすごく楽になった。
  • パワポやエクセルの機能を使っていくうちに覚えることができた。
  • 自分が書きたい記事ではなく、他人が何を求めているのか、それを考え、生み出すのは難しい。既にある記事よりも優れた情報を提供し、より多くの人の目に留まる記事にできるよう頑張りたい。
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