研究者リストの公開から丸二日が経過しまして,おかげさまで多数のアクセスとともにいろいろとご指摘を頂戴しております。2019/05/22現在での私の考えを書かせていただきます。
Q. なんだ狭義の経営学者か
すみません!追記しました。マーケ版とか会計版も需要があると思いますので,誰か是非作成してください。
Q. 『組織科学』2本はハードルが高すぎるのでは?
A. 僕も正直そうおもいます。院生の人はまず1本が限界なので,院生お断りリストになってしまっているのが特につらい(有望な若手はみんなしりたいので)。まあ1本の人を探すのだったらCiNiiで検索すれば済むことなのでというテクニカル要因があります…。
Q. 『組織科学』1本と『日本経営学会誌』1本が同等扱いは納得がいかない。
A. 学会間戦争を引き起こすのは勘弁して下さい。経営学コミュニティはそんな細かいことで争っている場合ではないと考えます。どちらも大規模な学会ということで同等に取り扱っています。
Q. 分数カウントの方が正確なのでは?
A. 共著で確かに4人共著とか6人共著でもそれぞれ1本カウントになるのは確かに違和感がありますね。他方で2人共著で4本書かないと2本扱いされないのはさすがにしんどすぎるので,緩い方の基準を採用しました。
Q. リストを公開する前に議論すべきだったのでは?
A.議論していたら多分このリストは公開できなかったと思うので,乱暴ですが,公開してから徐々に修正する形をとりたいと思いました。
Q. 2誌だけではなくもっと多様な雑誌を入れてから公開すべきだったのでは?
A. どの程度需要があるのかわからない状態では労力かけられなかった(こんなにアクセスが来ると思わなかった)ので…。今だと片方にのみ所属している人が不利なので,その点については注記を追記しました。徐々に雑誌は増やしていく予定です。
Q. 誰々が抜けてるよ~ 所属が変わったよー
A. ありがとうございます。今ちょっと荒れてるので,落ち着いたら謝辞に名前を加えさせて下さい。
2019/05/24追記
Q. このようなリストは,実証主義的傾向に拍車をかけるのでは?
A. 『組織科学』については,なんらかの経験的証拠に基づく論文の掲載が多い傾向はありますが,編集方針(PDF)には多様な方法を受け入れることが明記されています。
定量分析、定性分析、文献調査、歴史的分析を含め、多様な方法を受け入れます。演繹的に導き出された仮説を計量分析(実験、サーベイ、シミュレーションを含む)によって検証する研究だけでなく、事例研究や参加観察など定性的な手法によって帰納的に仮説を導き出す研究、純粋に演繹的に理論モデルを構築・証明する研究も同様に評価し、掲載の対象とします。
また,『日本経営学会誌』については,5年分(1997-2001)を計量書誌学的に分析した高橋・積田・渡部(2017)によると,46本の分析対象中10本が「理論・学説」に分類されていますので,理論研究や学説史研究にも窓口は開かれていると考えております。