こんにちは!
アクセスしていただきありがとうございます(^▽^)/尾田ゼミ1期生(2021年度4年生)です。今回は尾田ゼミの内容紹介として、ゼミ内で行っている財務諸表分析の授業の一部を紹介します。最後まで見て頂ければ嬉しいです!
尾田ゼミでは、2年生の後期を使って、企業分析の基本を学習します。財務分析とマーケティング分析を一通りやってみて、経営学の基本的な考え方を身につけるところからスタートします。
1期生は財務分析なにやったか覚えてる?
リモートでのグループワークが初めてで、複数人でばらばらに作業したら数字があわなくて大変だったことだけ覚えてます。
あー複数人でExcelで共同作業する難しさは確かにあるね。内容については、2期生の様子を見てみるとしましょう。
財務諸表分析とは??
まず初めに財務諸表分析とは、、、
尾田ゼミ2期生(2021年度3年生)では、イタリアチェーンのサイゼリヤを取り上げ、他企業との戦略比較をおこなっています。
今回はサイゼリヤとスシローの財務分析を比較した、2期生の発表の様子を見てみましょう。
授業の紹介
今回2社を分析する上で使った指標は、主にROAと総資産回転率です。サイゼリヤは経営する上で効率を重視していると感じたので、この2つの指標を取り扱いました。
ROA の計算式は、
ROA(総資産利益率)=経常利益÷総資産×100
これで算出できます。
指標の意味・見方 については、
・ROAが大きいと収益性が高く、効率的に利益を生んでいるということ
・飲食業界全体のROA平均:0.3%
・ROAが5%を超えたら優良企業
ということです。
サイゼリヤのROAは8~10%程度を推移していて、2019年は8.9%と安定しています。
スシローは2016年4%から2019年10%と、上昇傾向にあるため、スシローの方が効率的に利益を生んでいるといえます。
次に、2社の総資産回転率の推移を比較します。
総資産回転率の計算式は
総資産回転率=売上高÷総資産
指標の意味・見方は、
・1期間(通常は1年間)において資本が何回入れ替わるかを示す指標で、資産運用の効率性を測る指標
・総資産回転率が高いと資産の流れが効率的に行われていて、商品の売れ足が速く、回転速度が速い。資産が効率的に売り上げに結び付いていることを表す。
・飲食業界全体の総資産回転率平均:1.03
・総資産回転率が1.3以上は優良企業
ということです。
サイゼリヤは2015年から2019年にかけて1.4から1.6の間で推移しています。
スシローは2015年は1.2弱であったが2019年はサイゼリヤを超えて1.5弱まで上昇傾向にあるため、この指標からもスシローの方が効率的に資産を運用していると言えます。
ROAと総資産回転率の2つの指標を選んだのはなんで?
サイゼリヤは効率の面を重視しているように感じたので、効率を測る二つの指標を選びました。
その2つはどういう違い?
どっちも効率性・・・?
ROAの式を分解して見てみると…
ROA=利益率/総資産
=(利益率/売上高)×(売上高/総資産)
=売上高利益率 × 総資産回転率
という関係になっています。
つまり、ROAが伸びていることがわかった時に、
売上高利益率が上がっていることで寄与しているのか(利幅が上がっていることでROAが上がったのか)、
総資産回転率があがっていることで寄与しているのか(資産の運用効率があがっているのか)、
というように、もっと細かく分解する事で、原因を探り分析していくことができます。
発表してもらったROAと総資産回転率の2つの指標だけでなく、売上高利益率も比較してあげることでより明確な原因を探る事が出来ます。
ちなみに飲食業界のROA平均0.3%はどこから出てきましたか?
インターネットで探してきました。日本政策金融公庫がお金を貸す時の値だそうです。
この値は個人事業主なども含めた値になっているので、比較対象が上場企業の場合は、上場企業の平均を日経バリューサーチとかで検索した方がいいでしょう。
この資料では、いきなりROAについて分析を始めていましたが、絶対金額(売上高)を確認することも重要です。サイゼリヤとスシローを比較すると、サイゼリヤは5年間で約200億円の売上高増加に対して、スシローは約700億円も売上高が増加しています。
また、絶対金額を見る際には売上の変化に対して経営陣がどのように分析しているかいることも重要です。
おわりに
このような感じで、授業中は課題としてやってきたものに対して先生からフィードバックを受けながら学びを深めています。
2期生のゼミの様子を紹介したけど、1年生にはどう映るとおもう?
専門用語が多くてとっつきづらい印象があるかも?
なるほど。内容のレベルとしてはそんなに高くないんだけどね
財務諸表分析の授業よりはもう少し簡単なぐらいかと。
くわしくやっているとこれだけで15回かかってしまうので、あとは自学自習でがんばってください。
次回は、マーケティング分析の様子を紹介します。おたのしみに!