東北学院大学泉寄宿舎で生活してみて…

このブログは尾田ゼミの学生の執筆の元,教育の一環として投稿・公開されています。

東北学院大学泉寄宿舎での生活

東北学院大学に入学することが決まり新生活を考えるなかで、一人暮らしをするか、または泉寄宿舎に入るかで悩んでいる人はいるのではないでしょうか。

そこで今回は、東北学院大学泉寄宿舎(男子寄宿舎)で実際に2年間生活をしてきた私が、寮生活についてのあれこれを語っていきたいと思います。

泉寄宿舎へ入寮を考えている人の参考になればうれしいです。

東北学院大学泉寄宿舎とは?

東北学院大学泉寄宿舎(男子寄宿舎)は東北学院大学泉キャンパス内に設けられています。鉄筋3階建ての建物で定員は50名となっています。開舎は1966年と、かなり古い建物となっていて、寄宿舎内はかなり年季が入っていています。原則一年の在舎が認められていますが、実は、経済状況などによっては在学中何年間でも住むことが可能です。このことについては後に詳しく記載します。

寄宿舎内の設備は?

・部屋

5畳ほどの広さの部屋で全部屋二人部屋となっています。部屋の中には2人分の机、2段ベッド、クローゼット、金庫などが備え付けられています。部屋は狭く収納スペースは限られているので、入舎する時には最低限のものだけを持っていったほうがいいと思います。

・浴室

浴室は共同となっていて、一度に7~8人程度が入ることができます。大きな浴槽があり、大人数で入浴することが可能です。浴室は寄宿舎生のコミュニケーションの場となることもあり、普段話さない人とも話すことができるいい機会となるかもしれません。しかし、入浴できる時間はだいたい17時30分から22時30分までと決まっており、この時間を逃すと入浴でなってしまうので注意が必要です。

また浴室の掃除は舎生が行っており、部屋ごとに2日間ずつ担当します。浴室掃除の当番の日は17時半頃に浴槽のお湯張りも任されるので、その時間帯は在舎していなくてはなりません。少し面倒です。

・その他設備

全て共同ですが、各階に冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、トースター、電気ケトルなど生活に必要な物はだいたいそろっています。冷蔵庫についてですが2階と3階には2台設備されていますが、1階は1台しかありません。そのため飲食料を入れるスペースが足りなくなってしまうことがあるので、1階に住む場合は少し不便に感じることがあるかもしれません。(私は2年間1階に住んでいました)

設備の詳細については東北学院大学のホームページにも記載されているのでぜひチェックしてみてください。

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寄宿舎の食事は?

寄宿舎では日曜日と長期休暇期間以外は毎日朝食と夕食が提供されます。朝はだいたい7時半頃から食堂が開かれ、朝食が提供されます。夜は日によりますが、だいたい18頃になると夕食が提供されます。サークルなど何か事情があり朝食または夕食が寄宿舎でとれない場合は前日までに寄宿舎の管理人さんにそのことを伝えておけばOKです。無断欠食はなるべく避けるようにしましょう。

日曜日や昼食は用意されないので、自分で買ってくるか、どこか近くのお店で食事をとるなどします。

入寮するときに用意していると便利な物

ここでは入寮する前に用意しておくと便利な物について紹介していきます。

・延長コード

これは必需品といってもいいかもしれません。寄宿舎の部屋にはコンセントを差すところが部屋にあるそれぞれの机の上に一つずつしかありません。スマートフォンを充電しながらベッドで使いたい場合は延長コードを用意しておきましょう。3m程度あれば十分だと思います。

・電気ケトル

電気ケトルは各階に一つずつ用意されていますが、使い古されていて少し衛生面が気になる上に利用する人が多いので前の人が使い終わるのを待たないといけないことがあります。また、共同の電気ケトルは廊下に置いてあり、例えばカップ麺を作る時にお湯を沸かすために廊下に出て、また部屋に戻ってお湯が沸いたら廊下に行って…と少し煩わしいので自分用のケトルを用意すると便利だと個人的には思います。

電気ケトルはレトルト食品を温めたりゆで卵を作れたりと、いろいろな使い方が可能なので、IHコンロなどを使って調理することが禁止されている寄宿舎生活では食の幅が広がるアイテムになると思います。

扇風機

冷房の無い寄宿舎では夏の必需品になるでしょう。このことについてはこの後詳しく記述します。

アルバイトはできるのか?

東北学院大学のホームページの「よくあるご質問」の欄にはこのように記載されていました。

Q.寄宿舎でアルバイトはできますか?

A.アルバイトは原則禁止です。

このように記載されていますが、結論から言うとアルバイトはできます。

アルバイトをするためには舎監・副舎監と相談し、経済状況や学習状況によっては特例としてアルバイトが認められます。しかし、寄宿舎には門限などの制約があるので条件の合うアルバイト先を探すのは少し苦労するかもしれません。

ネット環境について

寄宿舎には共同Wi-Fiなどが無いので自分でネット契約を進める必要があります。インターネットを頻繁に利用する人は早めに契約しておく必要があります。

寄宿舎生活をすることのメリット・デメリット

メリット

金銭面

やはり寄宿舎に入ることの一番のメリットは金銭面だと思います。普通に一人暮らしをした場合は毎月アパートの家賃が3万~5万と仮定して、光熱費や食費を加算すると毎月かなりの出費となってしまいます。しかし、寄宿舎は光熱費込みで月6000円、食事も夕食480円、朝食240円でお腹いっぱい食べられます。比較してみるとだいぶ違ってきます。

私は奨学金を借りていましたが寄宿舎で出費を抑えられたため、2年目で退舎したときには貯金(奨学金ですが)が50万円ほどになっていて、その後の3年生からの一人暮らしも金銭面的にだいぶ楽できました。

引っ越しの手間が省ける(※複数年寄宿舎に住むことについて)

これは2年間寄宿舎に住んだ場合と教養学部を除いた学生のメリットです。寄宿舎は通常、原則としては1年間のみの在舎が認められています。しかし、入舎して1年目の冬頃に来年も寄宿舎に残る舎生を募集されます。もちろん寄宿舎に住める人数は限られているため、募集人数が多い場合には舎監・副舎監との個人面談、経済面、学習状況、生活態度などを総合して選考されます。私が住んでいた頃は毎年2年生が各階に3人ずつの合計9名が生活をしていました。

「引っ越しの手間が省ける」とはどういうことかというと、東北学院大学は3年生へ進学すると教養学部の学生を除いてキャンパス移動をすることになります。1,2年は泉区にある「泉キャンパス」で授業を受ますが3年生になると青葉区にある「土樋キャンパス」で授業を受けることになります。3年に進級するとき、多くの学生は距離的な問題から泉キャンパス周辺のアパートから土樋キャンパス周辺のアパートに引っ越しします。もし1年間のみ寄宿舎で生活した場合は、退舎するとき泉キャンパス周辺のアパートで1年間生活し、3年にあがるときに土樋キャンパス周辺に、と2回引っ越しをしなくてはなりません。寄宿舎を1年で出て、2年生から土樋キャンパスの方のアパートを借りて通うこともできますが、通学するのが非常に面倒くさいと思います。

そこで、2年間在舎することで1回の引っ越しで住むようになる、ということです。

友達が作りやすい

寄宿舎では舎生と常に寝食を共にするわけですから、すぐに友達ができると思います。

また、普段はあまり接する機会の少ない他学科の学生や先輩とも友達になれます。大学に入って友達を作れるか不安に思っている人も寄宿舎に入ると、きっと心を許せる仲間が見つかるはずです。

デメリット

時間に制約がある

寄宿舎には門限のルールがあり、朝は7時以降、夜は10時半までと外出できる時間が決まっています。この決められた時間外は基本的に寄宿舎に在舎していなければなりません。門限により、夜遅くまで外で友達と遊んだり、人の家に泊まったりなどが気軽にはできなくなってしまいます。ただ、どうしても門限時間外の外出・外泊が必要になった場合には舎監または副舎監にその旨の書類を提出して、許可が下りた場合は外出・外泊が可能です。

一人の時間が作りづらい

個人的に「一人の時間が作りづらい」ということが寄宿舎生活で最もつらかったです。食事・風呂・自分の部屋にいるときでさえ常に周囲には人がいます。部屋には鍵をかけることができますが、2人部屋なので常に鍵をかけているわけにもいきません。それにより、他の部屋の舎生が勝手に部屋に侵入してくることがよくありますし、部屋の外で騒いでいる舎生の声なんかも部屋まで聞こえてきます。一人でいることが好きな人にとっては大きなストレスになると思います。

夏の暑さ

寄宿舎の冷暖房環境について説明していきます。寄宿舎には各部屋にスチーム暖房が設置されていますが、冷房は存在しません。(食堂にのみエアコンが設備されています)さらに、寄宿舎は鉄筋コンクリートで建てられているため、夏の暑い日になると寄宿舎内が蒸し風呂のごとく暑くなります。私が1年生の時には隣の部屋の舎生が部屋の中で熱中症の症状を訴えることもあったほどでした。また、夜になっても涼しい風は入らないため、夏の間は寝苦しい夜を過ごすことになります。

扇風機や冷感マットを用意するなど暑さ対策は大切です。

結論

もし、寄宿舎に入るかどうか迷っているのなら入寮することをおすすめします。寄宿舎生活はつらいことが多いですが、その分楽しいことも沢山ありますし、退舎することにはきっと全ていい思い出になっていると思います。私の持論ですが、人はどんな環境に置かれたとしても、時間がたてばその環境に適応してしまうものだと思っています。実際に入舎して最初は様々な環境の変化に戸惑うかもしれませんが、1か月か2か月も生活してしまえば順応できてしまうと思います。我慢が大切です。

大学側に相談したら、寄宿舎内を見学することも可能なのでこれから入寮を考えている人は、実際に足を運んでみるのもいいかもしれません。

元・寄宿舎生へインタビュー

私と同じ時期に寄宿舎生活をしていた友達何人かに寄宿舎生活について、インタビューしました。様々な意見があるのでぜひ参考にしてください。

Q.寮に入って良かったことは?

A1.大学での新生活を迎えて、友達ができるか不安でしたが、寄宿舎に入ることができて、かけがえのない仲間が沢山できたことです。

A2.やっぱり交流の輪が広がったことだと思います。入寮していなかったらかなり友達が少ないことになっていたかもしれないです。また、いろんな学科の人と話せるのは良いと思いました。

Q.悪かったこと

A.プライベートがほとんど無いということです。また、門限などの規則もあいまって、大学生らしい生活があまりできなかったということもあります。

Q.入寮する上で必要だと思ったこと

A.必要になると思ったことは、やはり「共生」という発想ですね。2人部屋で、かつ、集団生活を送るわけですから、自分勝手な生活には限度があります。互いに十分なコミュニケーションを取り、互いの妥協点を見出すということです。事実、私の部屋の相方は、2人部屋にもかかわらず、部屋でスピーカーを大音量で鳴らす人でした。自分勝手でしたが、「音量下げてくれれば、この時間帯ならOKだよ」「じゃあ俺も少しだけスピーカー使っていい?」と行った具合に、最終的にはうまく妥協点を見出せていたと思います。

A2.協調性と適応力だと思います。2人部屋だから問題も起こりやすいし、寮のルールにもなじまないといけないからです。ある程度のことは妥協していく必要があると思います。

Q.寄宿舎生活での体験談など

A.一緒に卓球したりUNOをしたりと、修学旅行のお泊まり気分をいつでも味わえる、ということが何よりも面白かったです。早起きが得意な人に、朝起こしてもらうと言うことも寄宿舎ならではです。なにより、風呂当番の日に入る一番風呂は、垢が浮いて無くて最高でした。最後の方になると、浴槽が垢だらけになるんですよ。

また、寄宿舎で出される夕食をおかわりしすぎて、寮母さんにストップをかけられることも、しばしばありました。

ただ、集団生活ゆえ、対人関係のトラブルなどには悩まされました。いつも一緒に暮らしているので、一度関係にヒビが入るとなかなか修復できないんですよね。部屋の先輩と、1週間話さなかったこともあります。また、先輩の派閥が後輩にも影響を及んでしまい、自然と後輩同士の関係も悪化してしまう。これもつらかったですね…。

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