深夜のつぶやきなんだけど,ちょうどいいぐらいの長さにまとまったので転載しておく。
優先席と同じ扱いなのであれば,女性優先車両としておけばそれほど荒立たなかったような気もするのだけど,これでは問題は解決しなかっただろうか。(今も解決しているわけではなかろうが
— Oda, Hajime (@odahajime) February 17, 2018
これも類似性のレトリックの事例だな。そのうち授業で使おう(だいたい忘れる)
— Oda, Hajime (@odahajime) February 17, 2018
何と似ているから何と同じ扱いをすべきだ,というレトリックなんだけど,この対象の選び方は話者が恣意的にできるから,どういう議論でも作れるのよね。説得のレトリックなんだけど,いわゆるエビデンスほどには力を持たない。
— Oda, Hajime (@odahajime) February 17, 2018
「アパルトヘイトと同じではないか」というような類似性のレトリックも可能だけど,いや,アパルトヘイトとはこのような点が異なっている,という差異性を強調する反論が可能で。こういう風に類似性や差異性を使いながら自分側が有利になるように説得する。
— Oda, Hajime (@odahajime) February 17, 2018
たとえば,女性専用車両は強制的に隔離しているわけではないのでアパルトヘイトとは異なる,と論じればよい。
喩えを用いたゲームみたいなものなんだけど,これで世の中が動いてしまうこともあるから馬鹿にできない。特にエビデンスがそろわない環境下の政策形成におけるレトリックの機能という話をどこかで書くつもり。
— Oda, Hajime (@odahajime) February 17, 2018
類似性のレトリックという言い方は,香西秀信 (2016)『議論入門: 負けないための5つの技術 (ちくま学芸文庫) 』https://t.co/g79BQ6ztwZ より。この著者は初学者向けにレトリックを教えるのが上手い。
— Oda, Hajime (@odahajime) February 17, 2018