松井剛(2013)『ことばとマーケティング』碩学舎。
自分の研究テーマ考えながらよんでしまうので,あまり書評を書くような読み方しているわけではないのだけど。
・本書ではメイン・トピックではなかったけど,受動的な消費者,というのは個人的に関心を惹いた。
・分析手法とか,おおーと思うところはいろいろあって,きっとこの分野のロールモデルになっていくのだろうな。
・消費者研究で単一事例,というのは歴史研究以上にリサーチの設定とか,ポジショニングとか,研究の意義の主張がむずかしい。なぜ癒やしなのか,という問題設定にどこまで共感できるか。
・元になった論文数が多いのでチャプターによって読者が変わってしまうのがやや難。
服部正也(1972,2009)『ルワンダ中央銀行総裁日記』中公新書。
おもしろかった。増刷してほしいな。
西田亮介(2013)『ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容』東洋経済新報社。
ネット選挙解禁しても,選挙費用が節減されるわけではなさそう。第6章には小野塚君の分析が掲載されている。
荻上チキ(2013)『彼女たちの売春(ワリキリ) 社会からの斥力、出会い系の引力』
ちきりんと間違えられてる人,ぐらいにしかしらなかったのだけど。wikipediaの肩書きは評論家となっている。ひたすらアポをとってインタビューしているあたり,野生の社会学者といった感。東大のマスターを出ているそうだが,もう少し研究設計をちゃんとしていれば学術的な土俵でも戦えるだろうに,と思うともったいない感じ。フットワーク軽く,仕事量が多そうなので今後に期待(何様