各大学の給与や個人研究費が知りたいときの調べ方

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知人には口頭で何度か話しているネタなのだけれども,意外と浸透しないのでまとめておく。

大学教員の給与について

全体の傾向

学校教員統計調査』に給与情報の統計があるので,調べづらい私立大学の給与水準についても全体の傾向は掴むことができる。以下平成25年度の統計調査結果より給料月額別・職名別・本務教員数。

助教職

講師職

准教授職

教授職

ということで,助教ぐらいだと国立と私立に大した差は無いが,職位があがるにつれて私立大学の分散が大きくなるとともに,国立と私立の最頻値が少しずつずれていく傾向がわかるとおもう。私立大学の場合,大学によって給与の差が大きいことがわかる。このデータは年齢をコントロールできていないのでその点は留意が必要である。

個別の大学について

国公立大学の場合,規則集や規約集がインターネットに出ていることが多いので,検索すれば手当も含めてどういう規則になっているかは知ることができる。国立の場合はだいたいどこも一緒で,異なるのは地域手当ぐらいだとおもう。公立の場合は国立よりも条件が悪いことが多い気がする。

私立大学の場合,公開されていないことが多いので,どこかの労組の情報が漏れていればモデル賃金がわかることもあるが,基本的には噂話ベースになってしまう。

仕方ないので簡便な方法としては,学校法人の情報公開情報から,専任教員数と,教員人件費を拾ってきて,1人あたり人件費を計算するという方法がある。教職員ごちゃまぜになっていたり,系列の中学・高校が混ざっていたり,さらには教員の年齢構成等誤差要因は大きいのだが,上記にみたように私立大学はピンからキリまであるので,複数の大学を調べているうちに大体の相対評価はできるようになる。経験的に言えば,概ね1600万円以上なら相当優良な部類で,1000万円を切ってくると財務的に他の要素,ゴーイングコンサーンかどうか含めて精査しておいた方がいいだろう。

個人研究費の動向について

全体の傾向

文科省の科学技術・学術審議会 > 学術分科会 > 第8期研究費部会 > 第8期研究費部会(第8回) 配付資料から資料3-1 「個人研究費等の実態に関するアンケート」について(調査結果の概要)  (PDF:362KB) を見れば大体の傾向はわかる。

このアンケートは完全な無作為抽出ではない(上位大学に限定)されているものの,去年のある程度報道されたのでご記憶の方も多いと思う。

国立大学の教授はさらに“研究貧乏”に。6割が年間50万円未満」2016年8月25日,ニュースイッチ(日刊工業新聞)
「個人研究費、年間50万円未満が6割…教授も苦戦傾向」
,2016年9月6日,リセマム

個別の大学について

個別の大学のデータが知りたいときは,「大学名+基礎データ」で検索をかけてみると,評価用(どの認証評価だか確認できていないが,基準協会向けではないようだ)の公開データが入手出来る場合が多い。これをみると,教員1人あたりの研究室の広さとか,研究費の額がどのように配分されているのかといったことが理解できる。

勤務先の東北学院大学の基礎データの例。2009年。88-90ページに研究費,研究旅費に関する記載あり。